Moca工房

つれずれ道草


=このページは特別なテーマはなく、単に想いついた事柄を色々書いていくページです=
〜尚、特に断りなく追加や変更されている時があります〜
〜SF〜
SFと言っても、私に関心があるのは、1930〜50年代頃の作品で、
所謂レトロフューチャーなどと呼ばれている物です。
作品の中身よりもむしろその当時のSF(パルプマガジン)に載っていたイラストの方に興味が
行きます。
特に私が好きなのは、1930年代のイラストで、エリオット・ドールドやH・W・ウェッソ(ウェッツ)
なんかがお気に入りかな。

当時(1920〜30年代)のイラストをみると、
面白い事に今では当たり前のジェット機、それにヘリコプターが出てきません、
が、ロケットの類、或いは未知の推進力などは出てきます、
ヘリコプターもどきの無意味な回転翼の回る飛行機の類は出てくるのですが・・、
その時代オートジャイロはあったので、おそらくは、その延長線上の産物でしょう。

コンピュータなんかの類も、例えば異星人との翻訳機なども真空管式です。
或る小説で、異星人とのコンタクトの重要な場面で、
「翻訳機の真空管が温まるのにどれほどの時間がかかるのか。」
などといった記述があります。
そういえば、あのアトムも真空管(それもGT管)が付いていましたね。
まあ今、真空管はAUDIOか電子レンジ、後ブラウン管の類にしか生き残っていませんね。
後レーダーなんかもそうかな、衛星の電源かなんかに300B(Audio用の出力管)が
使われているなどと言う話も何かに書いてあったけど・・。
コンピューターなんか真空管なんぞでやろうものなら、
ぼろコンピューターでも小惑星くらいの大きさになるんじゃないですか。
(もっとも、ディスプレーはCRTなんちゅう真空管がまだ多く使われているけど。)
のどかな時代だったんですね。
しかし、あの巨大なガラス瓶が並ぶ当時のイラストは魅惑的ではありますが・・。

結局その時代にあるテクノロジーの範囲での延長線にあるものしか想像出来ないのかも・・。
未知の動力源は想像出来ても、すぐ先にあるテクノロジーは見えないと言う事ですか。
1970年代までのSFのジャンルに、巨大なコンピューターが全人類を支配する。
というような話が多くありましたが、誰もパーソナルコンピューターでハッカーが、
政府のスーパーコンピューターから重要機密を盗むような話は考えなかったように思います。
こんな話が登場するのは、1980年代以降で、サイバーパンクというジャンルもこの時代に登場
してきたように記憶しています。

宇宙船は当時のデザインの方が、好きですね、以外と理にかなっている形もあるし・・。
スタートレックに出てくる「エンタープライズ」や「ヴォイジャー」なんかもいい形で好きですが、
宇宙空間で何にぶつかるのか解からない、しかも戦闘艦艇の場合、出来る限り突起物は
出ていない方がよいのでは・・?
推進器も出来るならば船体の中にいれる方が、
攻撃に対してより安全なのでは・・と思うのですが。
結局、何か葉巻のような形になって、あの葉巻型UFOはちゃんと理屈にあっていたりして・・。

未来の都市、
これは「ブレードランナー」がその後のSF映画やアニメにかなり影響したと思われますが、
更にこの元ネタがフリッツ・ラングの「メトロポリス」ではないか、
他にも、その断片しか知りませんが「ジャスト・イマジン」という、当時の人が
1980年代の未来都市なるモノを想像した映画もあります。
今みると妙な感じですが、現代のポストモダンの建築物が何かあの時代のSFっぽい雰囲気
があると感じるのは、私だけかもしれませんが面白いです。
まあ建築物は1925年用様式(つまりアール・デコ)が一番好きなのですが・・。
そういえば「メトロポリス」は1926年に公開された映画です。
正に「アールデコ」そのものと言う事ですか。

〜AUDIO〜
ここで言うAUDIOとは、一般的に音楽を聴くための仕掛けを意味する言葉として使います。
ひと昔前ではSTEREOなどという言い方が一般的でした。
では、STEREOとはそもそも何なのか? 私は音によるバーチャルリアリティーと解釈します。
一般にモノラルからステレオに移行し始めたのは、1950年代の終わりごろですが、
この頃JBL(アメリカのAudioメーカー)に「パラゴン」と言うスピーカーシステムが登場します、
これがSTEREOと言うモノの原点のような気がします。
左右一対のホーンが中央の湾曲した板の方に向けて向かい合って付いています。
この中央から左右へとホログラムのように音を浮き上がらせるのが狙いだったのではないか、
と思わせる構造です。

普通ステレオというと、左右に別々のスピーカーを配し、或いは今では、5.1Chと称し、
部屋の周りにぐるりとスピーカーを配するものとされていますが、これは手段であって、
それぞれのスピーカーから違う音を出してSTEREOというのは間違いでしょう。
さすがに今では無くなりましたが、ひと昔前の超ステレオサウンド!等と称する録音には、
このテの勘違いした「マルチモノラル」録音が横行していました。
しかしいまだに不満があるのは、ピアノの録音か、
ピアノの形が全然”見”えてこず、左右のスピーカーからバラバラに音が出てくるだけです!
しかしこれを「パラゴン」のような一体型のシステムで聞くとどうなのか・・ 興味のある所です。

私の場合、演奏会場(ホール)の中央ぐらいの席で聴く状態を再生装置に求めており、
この点、一般にオーディオ・ファイルと呼ばれている人達の要求する「目の前」とは
少し求める物が違うかも知れません。
つまりホールの全体に広がる音響を含めた、
「総体和」としての音楽、演奏者までの「距離感」、このようなものが最優先されます。
先ほどのピアノの例でいくと、
コンサート会場で聞くピアノは、ステージ上の一点から聞こえて来ます、
ではモノラルかというとそうでは無く、ホール全体の響きと相まって耳に届きます。
再生装置で聴くと、ライブ録音であっても音源はバラバラです。
録音エンジニアが想定している状態と、こちらの要求している物とが全く異質のモノだ、
と言う事でしょう。

〜SkrjabinとRachmaninov〜
スクリャービンとラフマニノフは同時代の作曲家ですが、(スクリャービンが一つ年上)
メランコリーとリリシズムをたたえ、しかしどっしりと大地に根ざした作風のラフマニノフに対し、
スクリャービンは、耽美的で退廃的、そしてはかない、どこか浮遊感のある作風です。
後期の作品は、前衛的、又は独善的ともとられていますが、「浮遊感」は一貫して、感じます。
奇しくも第一次大戦の始まった翌年に亡くなったスクリャービン、
第二次大戦中に亡くなったラフマニノフと、何かと対照的です。

〜BrucknerとMahler〜
この二人も、よく一緒に語られる事が多いのですが、
都会的、ダンディズム、厭世観、これらが似合うマーラーに対し、
田舎者、ダサい、ドンくさい、見た目が不細工・・、まあブルックナーに対する評価は、
同じキャラクターの感じがするブラームスからも馬鹿にされていたようで、サッパリです。
このような男が生み出した音楽は、しかし本人を完全に超越してしまい、
とてつもない存在としてこの場に「存在」します。
これは、マーラーの音楽が、マーラー自身のその生身と抜き差しならない関わりをもつのとは、
対極にあるような気がします。

〜Beethovenのピアノソナタ第32番〜
この曲を初めて聴いたのは、70年代の始め頃、リヒテルの演奏だったと記憶しています。
ベートーベンは特に好きではないのですが、まあ第1楽章は例のごとくの感じ・・、
第2楽章はなにか瞑想的・・、ま、ベートーベンかな、と、突然いままでの感じとは全然違う
音楽が鳴り出しました! 一瞬自分が今聴いているのが、JAZZか?何だこの音楽は!!
とと戸惑いの後、再び静かに瞑想するような感じで曲は終わりました。
あの軽快さ、あの浮き立つ感じ、いままでのベートーベンのイメージとは全然別の世界です、
あの軽さは、今までのしがらみやその他もろもろの生きる事にまとわり付く一切の物
から抜け出した境地では無いのか?
結局ベートーベンが最後に辿り着いた世界はこれか・・と、
この曲はいまでもよく聴く、1曲となった次第です。

〜ライブ録音CD?〜
最近、幾つかのライブ録音のCDを聴きました。
中にはそれがライブである事を知らずに聴いていたCDもあります。
つまりライブ特有の雰囲気が感じられなかったからなのですが、
この手の録音に共通しているのは、なにか全体に音が”つる〜ん”としていると言うのか、
覇気が感じられないのです。普通ライブにはもっと熱気が伝わってくるものですが・・。
咳払いやら、何となくざわついた空気感やら全然ありません。
全て取り去る事が出来るらしいのです。
更に、何日かの公演の中から良いとこ取りをしてつなげたモノもあるそうで、
しかも、その事を演奏者も承諾しているのでしょう。
これは、はたしてライブと言えるのでしょうか?
確かにパッケージとしては小奇麗にまとまってはいますが・・。
ライブと言うのは、その時その瞬間の記録と言う側面を持っている筈です。
FM放送なんかの海外のライブ録音のほうが遥かにその場の雰囲気が伝わって、
少々のSN比の劣化など気にもなりません。
演奏家もレコード会社もこのような傾向を良しとするなら、
それをライブ録音と表記するべきでは有りません!
ライブ録音を素材とした再構成であると明記するべきでしょう。

〜メディアの寿命〜
情報を記録する媒体としてのメディア、
これが、新しくなればなるほどに、その寿命は短くなっているように思えるのですが・・。
古代、粘土板に書かれた文字や絵は、数千年の時を経て現在に存在します。
また、羊皮紙や古い日本の和紙に書かれた物は、数百年の時間を生き抜いて来ました。
しかし、近代的製法の紙は、僅か30年ほどで茶色く変色し、パリパリになって崩れてゆきます。
CDやDVDに記録された物は一体この先どれぐらいもつのでしょうか?
CDRやCDRWなどは、さらに寿命は短いようなのですが・・。
LPは物理的に溝に情報が刻み込まれています。
CDや、多分DVDも、データ−は物理的にピットの形が違うのをレーザーが読み取る訳で、
しかし、CDRやRW、記録出来るDVDなどは、色素の違いをレーザーが判断するもので、
この色素が、何らかの原因で変化したら、たちまち読み取り不能になってしまいそうです。
また、これらを再生出来るハード、つまりCDプレイヤーなどの機械が無くなってしまう。
と言った事も大きな問題でしょう。
今、VHDなる機械を知っている人は、どれぐらいいるでしょう?
80年代始めには、このVHDがビデオディスクでは圧倒的にシェアを占め、
LDはたったの1社のみといった状況でした。
それが、数年で事態は一変!VHDなど影も形も無くなり、LD大逆転と言う結果になってしまい、
VHDなど、ソフトがあっても再生出来るプレイヤーが無いといった有様でした。
そのLDも、いまやDVDの前に絶滅しようとしています。
LDプレイヤーもついに新製品が無くなってしまいました!
ベータ−もしかり、DATもしかり・・。まあこれらはプロ用途として存在はしていますが。
問題は、それらのソフト、つまり情報の記録されたメディアです。
一体どうするのでしょう・・?
構造が複雑な物ほど壊れやすく、それらが修理も出来ないのでは、全く無意味です!
私の所に、1970年代のLPプレイヤーがあります。
構造は、シンクロナスモーターがベルトでターンテーブルを回すだけ、
電子機器では無く、機械です。
まあ、このベルトがどうなのか問題ですが、いまだに稼動しています。

〜反転AMP〜
反転AMPとは、入力と出力の位相が反転しているAMPの事で、
単純な一段増幅AMPは反転AMPです。
ここで言う反転AMPは、この様な入出力で位相の反転したAMPにNFBを施したもので、
並列帰還型AMPとも言います。
AUDIO史上有名な、或いはターニングポイントに現れたAMPに何故かこの反転型のAMP
が幾つもあります。
尚、ここで挙げているのは、全てPOWER AMPの事です。
初めての全シリコンTr.AMP、アコースティック社の「アコースティック I」
JBLの有名な「SE400S」或いは「SE408」、インテグレーテッド型のSA600のパワー段
アコースティカル社の「QUAD303」・「QUAD405」・「QUAD606」・・、等
私の現用のメインで使用しているAMPも、自作器ですが、この反転NFBAMPです。
サイトでは発表していませんが、SKYLARKと同じ構成のハイブリッド型で、
出力段が、MOS-FETのものです。(当然ですが、SKYLARKも反転型です。)
一部の好事家で、この反転型の音に独特の良さを訴える人たちがいます。
入力と同じ位置にNFBの帰還点があり、動作が明確であるとの主張ですが、
またあるいは、入力と出力の反転しているのが、独特の音場感を形成している、
との意見もあります。
まあ、一癖あるメーカーがこの反転型を取り入れるというのは、
何かがあるのでしょう。
このタイプの回路は、本来差動AMPと組み合わせて、
アナログコンピューター等のDCAMP(一部AUDIOメーカーの言うDCAMPでは無く、本来の
直流だけ扱う直流AMP)として使用されていたようにおもわれ、
AUDIO用途として大きな欠点があり、
この事が、このAMPをあまり一般的にしなかった一番の理由でしょう。
それは、入力インピーダンスが極端に低くなってしまう事で、
アコースティックの場合は、前段にエミッタ−フォロワーを設け、
JBLは50KΩ、インテグレーテッド型のSA600のパワー段入力は何と10KΩ
QUADで20KΩと、当時まだ真空管が全盛の時代、入力は、1MΩ、低くても250KΩ
といった頃では、極端な低入力インピーダンスでした。
今の時代、20KΩなどあまり珍しくもありませんが、
当時は、接続するPREAMPには自社製品以外問題も生じたのではないでしょうか?
因みに、私のAMPも、真空管の初段としては低い、50KΩです。
が、今の所、特に問題は生じていないようです。

〜船舶模型〜
船(軍艦)の模型には、船底まで再現された物(フルハルモデルと言うらしい。)
船底部分が無い洋上模型(ウォーターラインモデル)の2種類があります。
以前は、この洋上模型は、1/1250が世界基準のスケールだったそうですが、
1970年代、日本の模型メーカー4社共同で出した1/700スケールのものが、
世界的に標準になろうとしているそうです。
私の好みから言うと、船底まで再現され、飾り台に乗ったフルハルモデルがいいのですが、
これは、所謂、美術工芸品として見られる要素が大きく、
私もこのタイプは、汚し仕上げにするリアル再現はしません。
まさにその船容(艦容)を愛でる美術品として認識しています。
他方、洋上モデルは、それが”洋上”である事が既に情景モデルなのです。
最低限”それ”は海面上にあって初めて完結する模型でしょう。
つまり、海面部分を再現した台に乗せた所で完成となる物です。
私はこのタイプには、汚し塗装などの”実際感”のある仕上げにするような処置をします。
ところで、イタリアのメーカーに洋上と艦底付きと、
どちらにも仕上げのできるキットがあります。(これが、1/720と寸法比が少し小さい!)
現在1/700のウォーターラインモデルを出しているメーカーには、
そのモデルの艦底部分と飾り台をオプションで出してほしいものです。

〜デジタルAMP〜
または、D級AMPといわれているものですが、
これ自体は遥か昔から存在していたものです。
効率第一が目的で、はじめの頃はHi-FiAudio用途としては
使い物にならない代物でしたが、
最初、低域のみを使用するSubWooferに使用され始め、
21世紀の今日、全域のHi-Fi用のAMPが普及しはじめました。
それにしても、
やたら「純」好きな日本人、
ピュアAUDIOとかピュアコンプリメンタリーとか、
意味のよく判らない造語を作ってきました。
LPレコードにA級AMPこそ最高といっている人々が
微視的に見るとスィッチング歪みの連続みたいな
デジタルAMPをどう見るのでしょうか?
しかし、この先多ch化するであろうAVがらみの機器では、
馬鹿でかい放熱器をつけたA級AMPなど論外でしょう、
一部の浮世離れした好事家のみが真空管AMPや大出力アナログAMP
に薀蓄を傾け、
世の趨勢はデジタル化に邁進していくのでしょう。

=更に続く=

*この文にある、色々な事柄の資料など、ご存知の方、関係ありそうなサイトをご存知の方、
こちらまでご連絡下さい。     
添付ファイルがある場合は、件名欄に明記をお願いします。

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